カードゲーム対戦結果報告書2023 デュエマとポケカの二刀流、つまりカードゲーム界のOHTANI-SAN!
こんにちはsinoです。
この記事は『推しは推せるときに推せ、アドカレは書けるときに書け Advent Calendar 2023』の2日目の記事です。
私の推しはハニストの蒼月エリです。チャンネルだけ残っているの、所謂エモってやつなんでしょうか。
なお、開カレの言葉は座して待ちましょう。(11/21記述。遅れる読み。)
はじめに
毎年テーマに頭を悩ませるアドカレですが、今年はカードゲーマらしい内容にしました。
ちなみにmy今年の漢字は「鬱」です。年中季語として使えるのがいいですね。
この記事の切っ掛けは、去年の12月に、ピュアリィのプレマ欲しさに烙印デスピアを組んで遊戯王の日に出たことまで遡ります。遊戯王ではライフ管理が必要で、相手が紙にメモっていたのですが、対戦後そのメモに相手のデッキタイプを書いてアーカイブしているのを見て、良い試みだと思い、自分もTwitter(現X)上に勝敗を記録することにしました。
記事のデータのソースが見たい方は、このアカウントを確認してください。
(出会い系のスパムと裏アカ女子を調査したときのアカウントを転生させました。)
一年の対戦成績
※厳密には、去年の12月末から今日までのデータとなっています。
ポケモンカードゲーム篇
ポケモンカードゲームは、直近3年分のカードプールが使えるスタンダードレギュレーションと、BW(2010年)以降の広いプールのエクストラレギュレーションの2種類があり、ゲーム性が全く違うので、別々に纏めます。
ちなみに、一般的な方はスタンダードレギュレーションですが、環境デッキにしか当たらないしょうもなレギュレーションです。
エクストラレギュレーション篇
使用デッキ | 勝利数 | 敗北数 | 総対戦数 | 勝率 | 優勝数 |
ルギア | 46 | 20 | 66 | 70% | 3 |
ラボネク | 11 | 8 | 19 | 58% | 0 |
ウルガモス | 9 | 7 | 16 | 56% | 0 |
こくば | 3 | 2 | 5 | 60% | 0 |
ムゲンダイナ | 3 | 1 | 4 | 75% | 0 |
ヒスイゾロアーク | 2 | 2 | 4 | 50% | 0 |
総合計 | 74 | 40 | 114 | 65% | 3 |
エクストラレギュレーションは今年の上旬にしか開催されていなかったので、対戦数としては少なめの114試合でした。
環境としては、ルギアVstarが最強で、次点でレジドラゴVstar、こくばバドレックスVMAXなどがいます。私も後半はルギアしか使っていなかったです。「ルギア使えばこれくらいの勝率は出るよな~」という感想。
対戦相手としては以下の内容で、大体teirと一致していて、多様性もある良環境じゃないでしょうか。始めるなら好きなポケモンを相棒にできます。
スタンダードレギュレーション篇
使用デッキ | 勝利数 | 敗北数 | 総対戦数 | 勝率 | 優勝数 |
レジドラゴ | 73 | 49 | 122 | 60% | 3 |
ラウドボーン | 10 | 3 | 13 | 77% | 1 |
ヒスイゾロアーク | 7 | 3 | 10 | 70% | 1 |
アーマーガア | 2 | 8 | 10 | 20% | 0 |
ディアルガ | 5 | 4 | 9 | 56% | 0 |
ルギア | 2 | 0 | 2 | 100% | 0 |
総合計 | 99 | 67 | 166 | 60% | 5 |
対戦数は166と半年しかなかったエクストラと比較すると少なめ。どれに参加するかの取捨選択になるので、期間が倍になったからといって、対戦数が倍になるという簡単なお話ではない。何故なら、同一時間軸上に私は一人しか存在できないので。
もう1勝して大台に乗せたかったね。
スタンダードでは一年を通してほとんどレジドラゴVstarを使っていました。エクストラ用に集めたのですが、エクストラではルギアが強すぎたので、スタンダードのデッキに転生しました。
ナンジャモ・ヒガナ・ゲーチスの並びが戦隊ものみたいでイイネイヌ。
結構負けている印象だったのですが、勝ち越していて吃驚しました。ドラゴで勝ち越せるなら、ミュウ、サーナイト、ロスト辺りを使えば勝率75%くらいは出せそうですね。(何故なら明らかにドラゴより強いので。)
アーマーガアはデッキとしてあまりにも足りてないね。エネ全部切ってコントロールに振り切ることを、日本が許してくれないので……。
対戦相手はこんな感じでした。【ロストパッケージ+ギラティナ以外】を全てロスト、【アルセウス+何か】を全てアルセウスと纏めているという事情はありますが、9時くらいまで環境デッキの名前しかないのか……。ロストだけでも1/4超えてるし……。
やはり多様性に乏しいのは、残念な点ですね。世は大divesity時代ですよ?
シールド戦篇
勝利数 | 敗北数 | 総対戦数 | 勝率 | 優勝数 |
9 | 3 | 12 | 75% | 2 |
これは、パックを15パック開けて、その場で40枚のデッキを組むというレギュレーションです(エネルギーは別途支給)。シールド戦の方が自力を問われます。
ゲームとしては構築戦より面白いかもしれません。
デッキ作成例。基本は当たった光り物の進化ラインとトレーナーズをぶち込むだけ。
4人リーグ戦で行われ、優勝者(と残りの3人からじゃんけん)にプロモカードが配られました。そのカードが数万円で取引されてしまうので、対戦より参加の難易度が高い大会でした。
デッキを持って無くてもいいという手軽さからか、割合初心者が多かったので、普通にデッキ組めば勝てます。
対戦でボコったおねーちゃんが、スリーブで「死ね」「キモい」と並べていたのが絶句するほど衝撃的でした。おもろいね。
ポケモンカードゲーム総計
というわけで、ポケモンカードゲームのトータルスコアは以下の通りです。可も無く不可もなくですね。
勝利数 | 敗北数 | 総対戦数 | 勝率 | 優勝数 | |
スタンダード | 99 | 67 | 166 | 60% | 5 |
エクストラ | 74 | 40 | 114 | 65% | 3 |
シールド | 9 | 3 | 12 | 75% | 2 |
総合計 | 182 | 110 | 292 | 62% | 10 |
デュエル・マスターズ篇
デュエル・マスターズも、外部ゾーン(超次元など)が使えるアドバンスレギュレーションと、使えないオリジナルレギュレーションに分かれているのですが、市井の大会ではアドバンス開催が多く、オリジナルレギュレーションのデッキでもアドバンスで戦えるので、統合して結果を算出しました。
あらゆるデッキが戦えるので、翻って対戦相手の情報は纏めていません。Twitter(現X)のログの方には全部書いています。
使用デッキ | 勝利数 | 敗北数 | 総対戦数 | 勝率 | 優勝数 |
5cモルト | 66 | 23 | 89 | 74% | 11 |
超越オーケストラ | 24 | 6 | 30 | 80% | 4 |
刃鬼 | 13 | 13 | 26 | 50% | 0 |
ガイアッシュ覇道 | 15 | 9 | 24 | 63% | 2 |
キューブ | 19 | 5 | 24 | 79% | 4 |
カオスマントラ | 19 | 3 | 22 | 86% | 3 |
モルト王 | 10 | 6 | 16 | 63% | 0 |
ガイアッシュ覇道剣 | 8 | 5 | 13 | 62% | 0 |
ゴッドノヴァ天門 | 7 | 6 | 13 | 54% | 0 |
その他 | 32 | 32 | 64 | 50% | 2 |
総合計 | 213 | 108 | 321 | 66% | 26 |
デッキ数が多かったので、対戦数が10に満たないものはその他としました。
こんなに人と対戦してるんですね。数字になると驚きを覚えます。
自称天門(ヘブンズ・ゲート)遣いなのですが、このデータは否定を語っていますね。一応、カオスマントラの実体がネクラ天門ではあります。天門ってデッキの性質として、一方的に勝つか何もせずに負けるかになりがちなのが、最近の使用数減少の要因でしょうか。年老いたので盤上での対話が好きになりました。
現相棒の5cモルト。現代の5cにはフェアリー・ミラクルが入らない。
コンボデッキやビートダウンより、カードパワーで圧倒するプレイが好きなので、勝利を追い求める価値が薄い、そこらの店舗大会で戦う分には、オーバーパワーになってしまっているかも……。アグロ相手に何もプレイせず3キルされるのと、コントロール相手に詰めきられて圧殺されるのの、どっちがゲーム体験としてマシなんでしょうね。
勝率を見ると、嘘みたいな数値を出しているやつらがちらほらいますがなんなんでしょうね。オリジナリティの高いデッキを使うと、初見殺ししやすいとかかな……?
そこまでここで語ることがないので、デッキの具体的な内容などについての副音声記事を同時公開しました!下のリンクか、記事最後にある前後への移動から読めます。
(この記事の2倍以上のボリュームがあるそうです。誰が読むねん。)
話は逸れますが、秋頃から、デュエパーテーという同一カードなし60枚のデッキで4人対戦するレギュレーションで遊んでいるので、その分多少対戦数に減少の傾向がみられました。
貰えるプロモカードのイラストが良いんだ。この後二人とも死ぬんだけどね。
私は、主にジョークカードやコレクション性として集めている、入れたいカードを詰め込んだ束で、対戦中にパックを開封したり、本を拓いたり、己の手を進化元にしたり、マキシマムザ亮君を召喚したりして遊んでいるのですが、ガチなデッキユーザが多く、結構イメージと違うゲーム性でした。もっと《勇者ベッカム》などのネタカードを入れたいのですが、許してくれない世界なのでさみしい。
ちなみに70万円くらいするデッキになってた。
最近のデュエマは、『夜は短し歩けよ乙女』の中村祐介さんや、『BLACK LAGOON』の広江礼威さんなど多くのクリエイタとコラボしているので、コレクタブルで楽しいです。小学生に広江礼威は早いだろ……!
ただし、しぐれういの一王二命三眼槍に4万円も払わされたのは癪です。三眼槍って言ってるんだから三眼美少女にしてください。もっとバラドの不気味さを表現してほしいジャオねぇ(鬼並感)。
まとめ
勝利数 | 敗北数 | 総対戦数 | 勝率 | 優勝数 | |
ポケモン | 182 | 110 | 292 | 62% | 10 |
デュエマ | 213 | 108 | 321 | 66% | 26 |
最終総合計 | 395 | 218 | 613 | 64% | 36 |
ポケモンカードゲームとデュエル・マスターズを合わせた最終データです。
サンプル数が多くなるほど、データとしてはなめらかなものになりますね。2倍近く勝っているのに、勝率で見ると6割台なの、考えれば当然なんですが直感に反しませんか?
カードゲームを楽しむことに目的を置くと、このあたりが勝率の限界な気がします。
来年はまた新しいカードゲームを始めたいなと思ってたりします。
ちなみに、今年のカードゲームの出費は132万1628円(2023/11/27現在)とのことです。
では皆さま良い師走をお過ごしくださいませ。
母上に年末年始帰ってこいと言われているので、なんかあったら声かけてください。
Prev:更新予定あります : 小望月のblog
Next:「プリキュア20周年」の謎
アドカレ過去ログ
『弥勒 如来 A BEAUTIFUL BUDDHA』/2022
『ぼくの手は、虚空』/2021
2023作成デッキ選手権inデュエマ 終わってる猫のデッキ
この記事では、2023年に作成したデュエマのデッキの中から、良かった物と終わってた物について解説します。
昔デュエマ触ってたくらいでも雰囲気が伝わるように書こうと思うので、現役勢には冗長になるかもしれませんが、適宜読み飛ばしてください。
なお、筆者はエンジョイ勢なので、競技性の高い内容ではございません。
※書き終わってみたら、ある程度デュエマの知識がないときつい内容だと思いました。
効果が分からないとどうしてもね……。一応、都度正式名称表記をいれているので、気になる人は検索してください。
2023年デュエマ環境について
デッキを組む上で最低限環境と戦える必要があるので、前提知識として少し解説します。
デュエマは夏と冬に制限改定で1枚しか使えなくなる殿堂入りや、禁止となるプレミアム殿堂が施行されるので、そのタイミングで大きく環境が変わります。
大体夏を境に上期、下期で分かれるイメージで大丈夫です。
20年の歴史でパワーがバグっているカードはいっぱいありますが、ここではゲームを終わらせる4枚のカードを紹介します。
《絶望神サガ》
まず上期限定ですが、環境を圧倒的に支配していたのは《絶望神サガ》でした。
デュエマ史においても異質なカードで、同じカード2枚でループ可能で、最速3ターン目にゲームが終わります。↓全国大会で先攻3キルしている様子。
ループ条件はサガ2枚と墓地にクリーチャーが3枚だけなので、《エマージェンシー・タイフーン》を撃たれるともう王手をかけられています。(ちなみに令和のデュエマはエマジェに身体がついてます。)
よって永続して相手の墓地にさわれたり、蘇生メタや召喚制限などでループを阻害出来ないデッキは、勝負の場に立つ権利がありませんでした。
(同じかそれ以上の速度でキルしにいくアプローチもあります。)
夏の規制で規制されるまで猛威を振るい続けました。誰が産めと頼んだ。
一般通過レオポル・ディーネ公
サガ以外の特筆すべきカードとして《超新羅星アポロヌス・ドラゲリオン》、《CRYMAXジャオウガ》、《超戦龍覇モルトNEXT》がいます。これらは未だ現役です。
《超新羅星アポロヌス・ドラゲリオン》
《超新羅星アポロヌス・ドラゲリオン》は3キルデッキで、サガとじゃんけんゲーをしたりしてました。
子供の頃にデュエマをやっていた人ならピンとくるように、《超新羅アポロヌス・ドラゲリオン》のリメイクカードで、デュエプレのアポロのさらに未来の性能といった感じです。
イラストの頭の部分に元のアポロがくっついているらしいです。
(元アポロが惑星のスケールなので、こいつはグレンラガンくらいでかい。)
3コストのとあるクリーチャーから、ノーコストで進化して、相手のシールドを全部たたき割ってそのままダイレクトアタックを決めてきます。
よって、シールド5枚(あるいは他の手段)でアポロを止められないデッキも戦えるとは言えません。
《CRYMAXジャオウガ》
《CRYMAXジャオウガ》は、テキスト通りですが、何枚盾があろうと3枚の勝負に持ち込んでくる、除去とハンデス付きの実質スピード・アタッカーのT・ブレイカーなので、もう1体クリーチャーがいればリーサルを狙えます。
デッキ単位でみるとゲームレンジを使い分けられるカードで、最速4キルからコントロール勝負まで幅広く対応してきます。
上記2名に比べると理不尽度が低いように見えますが、現環境のtop tierなので、アポロよりやばいと言えるかもしれません。
ちなみに、公式の画像検索に出てくる↑の画像では、枠のレイヤー表示が間違ってます。さらに言うと、wikiでは現物を見たこと無いであろう編集者が、実際のカードでもそうなっていると書いている。1枚1万円くらいするから仕方ないね。
《超戦龍覇モルトNEXT》
《超戦龍覇モルトNEXT》もヤバスギルスキルなカードで、デッキの30枚くらいが強いドラゴンたちで構成されていて、1回で3人分くらい殺しに来るデッキです。こいつも最速3キル。
ドラグハートの説明がややこしいので詳細は割愛しますが、状況に応じて、世界を終わらせる能力を含む8つくらいの中から、好きなものを選べると読み替えてもらっていいです。
去年に構築済みデッキが発売されたので、ユーザーが多いです。そのままでも色んな人が頑張って組んだデッキたちより強いので、新しく始めたい人がいたらおすすめします。
Amazon.co.jp: タカラトミー(TAKARA TOMY) デュエル・マスターズ TCG DM22-BD1 レジェンドスーパーデッキ 龍覇爆炎 : おもちゃ
もう10年くらい前のカードのパワーが、今でもぶっちぎってるって何なんだ?
sinoのデッキ構築信条
デッキを構築する上で、上記のカードに対応できることはもちろん、私が個人的に意識している事が2つ(+1つ)あります。(環境やデッキタイプにもよるので、絶対条件ではないです。)
例で出すカードは、昔のデュエマだけを知っている人向けに選んでいるので、環境プレイヤーは適宜読み替えてください。
①受けを単一のカードタイプ及び能力に依存しない
ゲームレンジを後ろに寄せた、コントロール系のデッキを好んでいるので、受けは常に意識しています。
カードタイプとはクリーチャー、呪文、クロスギアなどの分類を指します。
受けの能力とは、シールド・トリガー、ニンジャ・ストライクなどを指します。
この要素をいずれかだけに頼るとどうなるかというと、例えばクリーチャーの《光牙忍ハヤブサマル》と《アクア・サーファー》だけだと、《聖鎧亜キング・アルカディアス》に手も足も出ません。
(キンアルは、クリーチャーが出ることなく墓地に置かせます。)
逆に《ヘブンズ・ゲート》と《デーモン・ハンド》のみに頼ったデッキを組むと、呪文封じの《光神龍スペル・デル・フィン》で即死します。
こういうクソコラ作ってみたかった。
能力レイヤーで封じられることは珍しいので、こちらの優先度は下がりますが、一応シールド・トリガー単位で封殺する《無双恐皇ガラムタ》などがいます。
よって、いくつかの受けの手段を搭載することで、安易な詰み盤面にしづらくしています。(デッキ紹介の際に補足で「こういう受けが入っているよ」と記載しておきます。)
ベストは、環境で飛んで来うるラブ+ダンテによる、7コスト以下のクリーチャーの召喚と呪文を止められた状況でも詰まないデッキですが、これが難しい。こっちがやるのは楽しい。
こいつらノーコストで出てくるんですよ。
また、盤面に置いておけるブロッカーも受けとして機能しますが、後から規制されない代わりに除去を当てられるので、一長一短ですね。
②デザイナーズコンボデッキやテンプレデッキは組まない(組むときもある)
デザイナーズコンボというのは、制作者が意図してコンボとして作った複数のカード群を指します。(ポケカでいうルギアとアーケオス、ロストパッケージみたいな。)
テンプレデッキは文字通りテンプレート構築で流行っているデッキですね。
私は天邪鬼で、誰かの掌の上が嫌いなので避け気味なだけです。みんなと右にならえしてもおもんないじゃん。対策もされやすいしね。
③4枚しか入れていないカードは引けない
はい。引けません。ないものとして構築・プレイしましょう。
長い前置きも終わりまして、次から今年組んだデッキの紹介です!
ビクトリーでベストだったデッキ
『黒ガイアッシュ覇道剣』
『ドギラゴン剣解禁祭』で使っていたデッキです。初っぱなから特殊レギュレーションのデッキを出すな。
バスターが4枚使えるということで、ウキウキで《「鎮魂」の頂 ベートーベン・ソレムニス》などを入れたバスターに勝てるバスターを持ち込んだところ、全然バスター使ってるプレイヤーがいなくて悲しかったです。(「殿堂入りのバスターを4枚も持っていない」と言われててカルチャーショックを受けた。)
そのため、幅広く対応出来るバスターに組み替えたものが画像のデッキ。
レギュレーションがオリジナルのため、《勝利のアパッチ・ウララー》のように、バスターを出すだけで安易に6点たたき込めうるカードが《王来英雄 モモキングRX》から更に展開くらいしかなく(《DORRRIN・ヴォルケノン》とかもいるけど)、そのミッドレンジな動きが現代デュエマにおいて勝てるのかというとそんなに甘くはない。(アパッチなら勝てるとは言ってない。)
なので、一度《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》から面を取りつつ《流星のガイアッシュ・カイザー》を立て盤面を作って、隙を見て決めに行くという方針が基本。恐らく、オリジナルでバスターに向き合うと大体この考えになると思う。
決めに行く際のイメージとしては、ガイアッシュ+《勝利龍装 クラッシュ”覇道”》で、覇道を走らせながら、二の矢でバスターを叩き付け、ファイナル革命で更に押し込む(ベストはジャスト・ダイバーの《龍素記号wDサイクルペディア》)。
これだとジャスキルなので、出来ればもう数打点横に欲しいと思ったので、打点形成+受けとしてペディア+《ブレイン・スラッシュ》のパッケージも採用してみた。
(なぜかペディアの登場時墓地詠唱が3以下だと思って、《どんどん吸い込むナウ》を唱えなかった試合があったような気がする。)
使ってみた感想としては、結構プレイングが難しく、一手間違えるだけで負けになる対面もいくつかあった。(少なくともこのデッキのバスターは、)例えば、黒緑アビスの《邪幽ジャガイスト》からの超展開みたいな、激やば理不尽ムーブを内蔵していないので、数ターン先のお互いの動きを見続けないといけない印象でした。藤井聡太八冠が使えば多分勝てる。
今リストを見返して思った事としては、最初に組んだ龍軸の構築に引っ張られて《終末縫合王 ザ=キラー・キーナリー》を採用してるけど、多色も多いし《終末の監視者 ジ・ウォッチ》の方がいい気がします。《時の法皇ミラダンテⅩⅡ》は覇道と相性良くて、引けば勝ちが決まる試合もあるんだけど、ファイナル革命が食い合うので扱いが難しかったね。
アドバンスで開催するべきだったという意見もあるけど、それはそれでモルネクにバスターが入ってるだけの、しょうもなデッキ大戦になるだけなのが目に見えているので難しいね。
何にせよ、貴重な体験で面白いイベントでした。
また、別のやつ解禁してやってほしいね。ミッツァイル、キリコ、ボルバル、武神、ネイチャーあたりは楽しそう。
『超越オーケストラ』
画像作ってから金のマントラ2枚目買った。
今さらですが、画像のカードのバージョンは、基本的には実際のデッキに準拠しています。
《愛の無限オーケストラ》のデッキ自体は復帰した頃からずっと組んでいるので、厳密に今年組んだデッキと言えるかは微妙ですが、今年のカードでかなり動きが変わったので選出。《超越男》も再録されたしね。
2023年の要素としては、《Disコットン&Disケラサス》の登場で、5色カードが1枚落ちるとしても無理矢理マナを伸ばせるようになって、動きやすさが格段に上がったことと、超越男の外付けオプションに《聖カオスマントラ》が配られたこと。そして、《邪帝斧デッドアックス》の登場ですね。
今までの変遷は↓から見れます。(超天篇頃のオーケストラからループさせようとしてる構築が一番おもろい。王来篇の頃はだいぶ迷走して弱そう。)
リストで見るとちょっと初動を厚く取り過ぎの様にも見えるけど、多色が多すぎるのでこんなもんかなという経験則。
あとは《黒神龍ブライゼナーガ》もご都合カードなので迷う枠ですね。現環境だと《情熱英雄モモキング》が通りが良くていいので差し替えてもいいかも。
現代デュエマは、オーケストラを着地させるのをなかなか許してくれないので、《天災デドダム》で捨てたり、パラレル組のコストになりがちですが、6試合に1回くらいは隙を見つけて降臨させている。とりあえず墓地に置いておけば、《Mの悪魔龍リンネビーナス》から蘇生出来ます。
イチオシのカードは《仙界一の天才ミロク》で、デッドアックスの登場により、単体からデッドアックス→《将龍剣ガイアール》→《邪帝遺跡ボアロパゴス》or《始まりの龍装具ビギニング・スタート》(エンド時龍解)の超展開はもちろん、エスケープ持ちの超越男に《銀河剣ガイハート》を付けたり、《蒼き団長ドギラゴン剣》に《邪帝斧ボアロアックス》を咥えさせたり、《熱血星龍ガイギンガ》に《将龍剣ガイアール》を持たせたりと、状況に応じて滅茶苦茶できてとてもエキサイティング。(カラーパイの概念はどこに行った。)
同じ色の《頂上連結ロッゾ・ゾージア5th》に変えてオリジナルで使う時もあるんだけど、たった1種の差で全く別のデッキです。あらゆる面で次元が2つくらい違う。
見た目以上に受けが堅いデッキで、《Dの牢閣メメント守神宮》が貼れると、異次元の耐久力を見せる。そのため、メメントが手札に来たときは、デドダムを出すことより優先して貼りに行くプレイをすることも多々。
つらつらと語りましたが、実際に動きを見ないと分からないタイプのデッキなので、気になった人は好みにチューンして回してみてね。
受けカード
《地龍神の魔陣》:ガードストライク(1体のアタックを止める)
《Dの牢閣メメント守神宮》:ほぼ止められないフィールドトリガー
(効果はブロッカー付与のため、受けとしては盤面にクリーチャーを要求)
《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》:条件付きクリーチャートリガー
《どんどん水撒くナウ》《どんどん火吹くナウ》:呪文トリガー
《怒流牙サイゾウミスト》:召喚する受けクリーチャー
《聖カオスマントラ》:召喚ではない受けクリーチャー
《超越男》:あらゆる手段で召喚できるクリーチャー
《百鬼の邪王門》:トリガーでない受け呪文 光らせたい
『ネクラカオスマントラ天門』
(採用枚数の都合で、どう並べても気持ち悪いリストになる……。)
これは上期に組んだデッキなので、サガ対策として《とこしえの超人》、《空間型無限収納ストラトバッグ》が採用されています。
ストラトバッグはサガが消えてからは1枚削りましたが、《【マニフェスト】チームウェイブを救いたい【聞け】》や《砕慄接続グレイトフル・ベン》、《CRYMAXジャオウガ》ともシナジーがあるので、テキストをフル活用できてます。
このデッキのアピールポイントは、一例として上記のかみ合いもそうですが、他にも
・ベンでシノビ組がマナからニンジャ・ストライク出来るようになる。
・とこしえ下で《斬隠オロチ》が確定除去に。
・《水雲の聖沌 5u170n》(スイトン)がトリガー後に、《聖カオスマントラ》のタネになる。
・スイトンのタップ効果で、とこしえで小型を取ったり、ジャオウガが面を殴りに行く最強カードに。
・ジャオウガで盾が減っても、《Disゾロスター》やEXライフで復帰可能。
・ジャオウガで盾を焼いた際に、《冥界を統べる新月のハーデス》で盤面を消し炭に出来る。
・ベンによってハーデスがマナ送り耐性も得る(バウンスは再召喚できる)ので、場持ちが半端ではなくなる。
・ベンから出せるディスタスがオラクルを持っているので、《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》がアンタッチャブル化。
など奇跡のようなあらゆる噛み合いを見せています。
デッキの動きとしては、相手に応じて妨害やハンデスを合わせながらベンを着地させ、そこからはマナがリソースになるのでコントロールしきるという流れです。
ベンが立てられないとお話にならないので、《ディメンション・ゲート》を採用して、実質6枚体制にしています。ディメゲはそれ以外にも、序盤にマナ色を引っ張ってくる、シノビサーチで実質受けトリガー、ジャオウガやハードコアといったフィニッシャーサーチなど、どの場面でも強く使えるようになっています。
手札が増えるカードがほとんどないので、ベンが立つまでのリソース管理がかなりシビアですが(とこしえの召喚をギリギリまで引っ張るといったプレイングも必要)、そこも含めて非常に楽しいデッキに仕上がりました。
ちなみに、外部ゾーンを多分に活用はするものの、とりあえず置いとけセットなので、オリジナルレギュレーションにも対応してます。
受けカード
《とこしえの超人》:ガードストライク(1体のアタックを止める)
《ヘブンズ・ゲート》:クリーチャーを出す呪文トリガー
《水雲の聖沌 5u170n》:クリーチャーを出すクリーチャートリガー
《斬隠オロチ》《怒流牙サイゾウミスト》:召喚する受けクリーチャー
《聖カオスマントラ》:召喚ではない受けクリーチャー
※唯一の呪文トリガーの《ヘブンズ・ゲート》が、実質的にクリーチャーで受けるカードのため、キンアルのようなクリーチャーを出すことを咎める能力相手には即死の恐れがあります。
なお、現環境で使われるそのテキスト類いを持っているカードは、殿堂入りの《単騎連射マグナム》くらいのため許容しています。
終わってたねこのデッキ
お楽しみコーナー。他人の不幸は美味しいらしい。
去年から今年にかけての新カードの傾向として、『メクレイド』を代表とする種族フィーチャーが強かったため、どうしてもデザイナーズなデッキになりがちでした。
『魔覇革命』で多色化したとはいえ、単色で種族も指定されたら、同じようなデッキになっちゃうのよ……。
ということで、なんとか切り口を見つけて独自性のあるデッキを組もうとしたのですが、なぜみんな似たようなデッキになるのかというと、そうやって使った方が強いからですね。苦労して劣化デッキを作る気持ちはどうだと思いますか?
『トリーヴァジャイアント』
なんかさっきから似たようなカードが多いな。さてはこいつ構築の引き出しが少ないな?
《チアスカーレット アカネ》のやっていることはインチキだなと思っていて、その上、革命チェンジでセルフアタックキャンセルが出来るようになったので、使ってみたかったのが構築の切っ掛けです。
よって、それらのパッケージから構築を考えつつ、面白要素を探した結果、
・《怒流牙サイゾウミスト》《終の怒流牙ドルゲユキムラ》の受けと攻めの要素に、さらに《聖カオスマントラ》をピックアップ。
・《とこしえの超人》や《アシスター・サイネリア》といった高パワーのシステムクリーチャーに、《Dの牢閣メメント守神宮》でブロッカーの役割を付与。
・《五番龍レイクポーチャーParZero》(と《銀河龍ゴルファンタジスタ》)から《時の法皇ミラダンテⅩⅡ》ルートも追加。
といった、光を入れることによる、いくつかのアイディアを組み込みました。
=====ここから酷評=====
デュエマフェスで0-3したよ。阿呆がよ。
まず、デッキとしての方針がブレブレで終わってるね。
革命チェンジというギミック上殴っていくべきなのに、中途半端にコントロールしようとして何も生んでない人になってる。youは何しにバトルゾーンに?
初動もサイネリアしかないし、サイネリアから繋がるカードも《運命の親衛隊シウバ》だけで、繋げてもどうにもならないし、光を詰んだせいで多色を逃がせるタイミングがないね(怒)
初動が終わってるせいで、サイゾウミストも出せないし、その時点でデッキの1/10がブランクカードと変わんない。もう怒怒怒サイゾウミストって感じ。
スカーレットアカネからメクレイドして強いやつもいないし、手段と目的をはき違えてるよ?「生まれる前からやりなおしたら?」(2体バウンス)
あと、お前、1000円くらいするアカネを間違って5枚買うな。
=====ここまで酷評=====
はい、というわけで、ジャイアントデッキを組むなら安易に思いつく構築でいいと思いました。また、話題の《同期の妖精》はジャイアントなので入れた方が良いと思います。
誘惑に負けて《無双龍聖ジオ・マスターチャ》なんて入れちゃう輩が多いんだよ。ダメだよぉ。バスターダンテ振り切ってテンプレだ。
マスターチャの種族はなんだぁ?(アポロニア・ドラゴン,アース・ドラゴン)だ。
メクレイドから出ねえよぉぉ!
『シータマジックアウトレイジ』
GR召喚出来る呪文を唱えれば、それだけで《Kl'avia Mondo》の条件を達成でき、ついでにそれがトリガーなら相手のターンでもメクレイドできると思ったのが構築のスタートライン。
よって、《すご腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘》と《超GRチャージャー》を採用。別の条件達成アプローチとして《歌舞音愛 ヒメカット/♪蛙の子 遭えるの何処?好きと謂ひて》も入れることに。
そこに、マジック・アウトレイジを組み込むことで、前のめりなデッキを目指した。
=====ここから酷評=====
【GRを弱く使う選手権】【カツキングを弱く使う選手権】【VT無駄遣い選手権】堂々三冠!
ちなみにGRは、画像作る際に《暗黒の騎士ザガーンGR》を採用して、少しましにしておいた。元々の枠は覚えてない。
「アウトレイジだから~」と入れた《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》も余りに弱すぎる、革命チェンジさせろ。
《飛翔龍5000VT》は単体で強いから、特に文句はないんだけど、デッキが弱すぎるので『カードゲーマーに衣装』って感じ。このデッキを組むためにVTを初日に1700円/枚で買えたのだけは良かった。
コンセプトのモンドについては、出したターンにメクレイド出来ないのが痛すぎる。このデッキがデッキたり得るのは、3t《フェアリー・ギフト》からモンド出して《Kl'avia Tune》捲ったときだけだった。
基本的に1ターンに1アクションしか出来ないんだけど、そのアクションが微少アドバンテージしか生み出さないから、除去ボルバルの時代を彷彿とさせるデッキだった。
ピンの《怒爵電融 バロンブリック》が何よりこのデッキを象徴していて、「なんか噛み合いそうだから、色基盤として1枚刺しとくか~」ってCUCのディスペクターを入れているデッキは弱い。慈悲はない。
=====ここまで酷評=====
ギフト→モンドはかなり楽しいので、ギフトが帰ってきたらデッキになるかもしれないです。
他のアプローチとしては、モンドのコマンドを活用するとか……?多分バロンブリック入れるよりかは《轟く革命レッドギラゾーン》入れた方が強いとは思う。合わせて《奇天烈シャッフ》とか。
ジャイアントよりかはまだ味がするデッキなので、(VTのパワーに抱っこしてもらって)知恵を絞れば戦えるデッキに生まれ変わる可能性はありそう。さっきのジャイアントが犬系彼女くらい虚無だとしたら、こっちはそこらのメンヘラ彼女くらいのスペックはある。
とりあえずカツキングは抜きましょう。魔覇革命で赤いマジックが出たので、それを吟味するのもいいですね。
~追記~
魔覇革命のプールも踏まえて組み直してみました。4cマグナとがっちゃんこした感じですね。
使ってみた感想としては、カクメイジンとVTが滅茶苦茶強いなと思いました。モンドはいらないかな……。
初動が薄くなっているので、その辺踏まえてガチで構築したバージョンも載せておきます。コンセプトからデッキを組んで、コンセプトが抜けたらデッキの完成です。
色々試してみて、モンドを強く使おうと思うと、青単ぎみに組んで、《人気魚/♪大空の ムーンサルト やや斜め》と組み合わせる事が必須な気がします。シャッフや《ボン・キゴマイム/♪やせ蛙がえる ラッキーナンバー ここにあり》で足止めしつつアドバンテージを稼いで、《超奇天烈ギャブル》なんかも絡めながらレッドギラで決める構築が良さそうです。
こうなると自分の好みではなくなってくるので、ちゃんとした構築までは考えないです。ままならないね。
『リースモモキング』
(《メガ・マナロック・ドラゴン》入れてた気がする。)
これは、GP2023のために組んでみたデッキ。面構えは強そう。
流石に普段のフェスなどと違って真剣勝負の大型大会なので、環境に勝てるデッキをと組んだらしい。
当時の感覚として、『サガ』『マグナ』が強そうだなと思っていて、そこをメタりつつパワーが高めだったり理不尽ムーヴを搭載しているデッキを探していた。GP前はそこまで『モルネク』がやばいとは(情報として表向きには)思われていなかったような覚えがあります。
《モモキング-旅丸-》《アルカディアス・モモキング》《キャンベロ 〈レッゾ.star〉》とサガに対する殺意は感じるものの、多分これでも勝ち越せないんじゃないかなぁ。
なんか酷評を書くのも面倒なくらいしょうもないデッキなのでコマッタ。
今回の件からお前が得るべき教訓は、対策を始点に思考を進めた時点で己が負けが決まっている、だ。
ちなみに本番では、愛用している『5cモルト』を使いました。2戦目の『赤青アポロ』にプレミで負けたことが未だに喉に刺さっている。
凄く強そうなリストだね。
ということで、1万文字を超えていたのでこの辺で終わります。
ここまでのお付き合いありがとうございました。
推しの本 2023年上期読書ログ
こんにちは、sinoです。
さて、もう上半期が終わりますね。人々は今年に入ってから何かを為し得ましたか?今日が駄目な人間は明日も駄目です。人間は簡単には変れません。買われるのが昨今一部若い女の人の間で流行ってるそうですが。
さて、二重の意味で本題に入って、今年に入ってから読んだ本の備忘録を残したいと思います。
別にログをとっていた訳ではないので、厳密に今年読んだ本ではない点と、面白かった本だけ上げているので、全部を網羅している訳ではない点はあしからず。
なお、去年の分は一つ前の記事にあります。
去年の記事では、何も区別せず18禁も順不同で並べていましたが、今回は最後にまとめておきます。万人にやさしいコンテンツ化。
あと、今回は説明文をキャッチ風にはしないです。
◆『新世界より』(貴志 祐介)
アニメを視聴済みですが、小説でも読みました。
面白いので、何らかで触れてみてほしいですね。漫画版は読んでないので原作に則っているかは知りません。
◆『ガーンズバック変換』(陸 秋槎)
新進気鋭の中国人作家の短編集。
私はチョムスキーの「色のない緑の考えが猛烈に眠る "Colorless green ideas sleep furiously"」を題材とした「色のない緑」が好きです。これは『アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー』にも掲載されているので、好きな方で読んでみてください。
◆『暗号学園のいろは』(漫画:岩崎 優次 原作: 西尾 維新 )
週刊少年ジャンプで連載中の暗号バトル漫画。
原作が西尾維新なのでそういうことです。
リポグラム回で、翻訳家が匙を投げたらしい(そりゃそうだ)。
◆『失はれる物語』(乙一)
こちらも短編集。スニーカー文庫が初出のものが多いので若い人にも読みやすいと思う。
私は穏やかなお話が好きなので「しあわせは子猫のかたち」がおすすめ。
◆『楽園追放 rewired サイバーパンクSF傑作選』(編:虚淵玄 , 大森望)
古今を揃えたサイバーパンク短編集。
『楽園追放』と題されているものの、それを知らなくても全く問題はないです。
『パンツァークラウン フェイセズ』という作品の前日譚が面白かったので、本編も読みたい。
◆『夏とレモンとオーバーレイ』(漫画:宮原 都,原作: Ru )
声優の卵とキャリアウーマンのふれあいを描いた一作。
「第3回百合文芸小説コンテスト」受賞作らしい。
◆『百合小説コレクション wiz』
もうひとつ百合を。
かなり作風に幅がある1冊なので、好きなお話がみつかるかも。
◆『蝶と帝国』(南木 義隆)
末期帝政ロシアを舞台とした作品。
これも百合だわ。
SFと書かれているけれど、その要素はソフトなので読みづらさに繋がることはないと思う。
◆『恋する寄生虫』(三秋 縋)
映画化もされてましたね。行きずりの女に誘われた覚えがあります。見なかったけど。
カバーから受けるイメージに近い内容です。
今見ると、カバーのこれはあれですね。となった。(ネタバレ)
◆『南国カノジョとひとつ屋根のした』(半田 畔)
https://www.amazon.co.jp/dp/4041134544/
褐色ヒロインって可愛い。
質感あるラブコメでもあるので楽しく読める。
これ読んだの多分去年。
斜線堂有紀先生の「一一六二年のlovin' life」は凄く綺麗だし、伴名練先生の「二〇〇〇一周目のジャンヌ」は読んでいて息詰まる力作。
◆『鵺の陰陽師』(川江康太)
つい最近連載が始まった怪作。
褒め言葉として極上のクソ漫画。
ジャンプ打ち切り界隈に明るい人にしか伝わらないけど、「おい あんた!!! ふざけたこと 言ってんじゃ…」「やめろ 真っちゃん!!!」とか、「お前は結論を急ぎすぎる」「その説明をする前に今の銀河の状況を理解する必要がある」級の語録がばんばん飛び出す。
最近連載順良い感じだから、是非続いてほしい……!
=====ここから18禁=====
◆『崩壊モラリティ〜変態的露出衣装の異世界転生だけど執事への恋を貫きます〜』(よよいのよい)
タイトル語られているシチュエーション通り、常識がえっちなのはえっち。
画が綺麗。
◆『プロトタイプロリータ』(40010試作型)
https://book.dmm.co.jp/product/4061200/b425aakkg00440/
大御所作家の単行本。
ロリだけど相手が弟なら本質的には年上もので、えっちなのはえっちなんです。
偉い人にはそれが分からんのです!
◆『姉季折々』(あきのそら)
https://book.dmm.co.jp/product/801655/b915awnmg00822/
淫乱ハーレム連作。えっちなのはえっちなんだよな。
◆『ミルクまみれ』(復八磨直兎)
https://book.dmm.co.jp/product/870352/b064bcmcm01473/
1話と最終話で主人公の性格が変わりすぎておもろい。
下品なのもえっちなのはえっちなんだよな。
◆『メイドと学ぶ商会経営 クールな彼女の愛し方 』(肥前 文俊)
https://www.amazon.co.jp/dp/4829664533/
最近読み直したので。
文章でもえっちなのはえっちなんだよな。
弥勒 如来 A BEAUTIFUL BUDDHA
こんにちはsinoです。
この記事は、「誰が書くねん Advent Calendar 2022 - Adventar」5日目の記事です。"書くねん"と"隔年"がかかっているそうです。
前日:『なぜ『ひろがるスカイ!プリキュア』の発表が(オタクにとって)不意打ち気味だったのか』
ちなみに去年の僕の記事:『ぼくの手は、虚空』
さて、毎度記事のネタに頭を捻っているのですが、面白いものが思いつかなかったので、今年読んだ本のうち面白かったものをいくつか紹介しようと思います。18禁もあるのでお気を付けて。
今年と言いながらちゃんと読書を再開したのが6月なので、大体半年分ですね。さっきざっと数えたら小説で100冊弱くらいでした。ちなみに順不同で、並びに意図はありません。
◆『少女ノイズ』(三雲 岳斗)
ダウナー系の高校生・斎宮瞑に世界はどう見えているのか。
ちょっと暗めの独特な空気感がすき。
著者は『ストライク・ザ・ブラッド』とかを書いている人。
◆『午前零時のサンドリヨン』『ロートケプシェン、こっちにおいで』(相沢 沙呼)
マジックが得意な少女・酉乃初と、普通の高校生・須川くんの恋のお話。
青春って感じで僕には苦しい。
◆『アネハメ 俺の初恋が実姉なわけがない』(懺悔)
これ読んだの今年じゃない気がする。
実姉とのインモラル性生活。
今まで読んだ美少女文庫で一番淫靡だった。
◆『ハーモニー』(伊藤 計劃)
言わずと知れた作品。少女たちが織りなすユートピアへの旋律。
まだアニメを見られてないです。
◆『龍に恋う 贄の乙女の幸福な身の上 』(道草 家守)
薄幸の少女と龍の青年の浪漫綺譚。
女性向け作品のひたむきなヒロイン好き。
◆『マルドゥック・スクランブル』(冲方 丁)
有名SFその2。
数奇な運命で、全てを感覚する能力を得ることになった少女が、つかみ取る未来と解き解す過去。
前日譚的な『マルドゥック・ヴェロシティ』を読むとまた物語が違って見える。
◆『龍殺しのブリュンヒルド』(東崎 惟子)
竜と人間の狭間に揺蕩う少女の愛と復讐の物語。
ライトノベルでこの作品強度はなかなか見かけない。
◆『なめらかな世界と、その敵』(伴名 練)
時間を空間を、様々な軸を超えて描かれる空想集。
きっと、ひとつは気に入るお話があると思う。
◆『恋に至る病』(斜線堂 有紀)
愛憎渦巻く美憐のサスペンス。
後味の悪さと、すっきりした読後感の渾然一体。
◆『Garden』(黒ノ樹)
高嶺の花達が性奴隷に墜ちる、淫欲の極地!(帯キャッチ)
えっちの叡智。おっきなおっぱいがいっぱい。
◆『悲鳴伝』(西尾 維新)
西尾維新が描く、どこにでもいるような少年の英雄譚。
ノベルス版を読んだのは十年以上前ですが、文庫版を読んだので。
◆『楽園追放2.0 楽園残響 ―Godspeed You―』(大樹 連司)
東映×ニトロプラスのアニメ映画『楽園追放』のアフターストーリー。
お話としては追放よりこっちの方が好きですが、この展開を認めたくない層もいそう。
『スワロウテイル』(籘真 千歳)
シリーズ4作全部を通しての選出。
精一杯生きる人工妖精の、麗しく切ないストーリー。
◆『虎は龍をまだ喰べない。』(一七八 ハチ)
虎と龍の異類旅譚。その旅路の終着地に相互理解はあるのか。
著者の溢れるフェチシズムを感じられる。
◆『掏摸』(中村 文則)
掏摸が生業の男が巨悪に触れ翻弄されていく断片。
不快感すら覚える生々しい質感が、文章の先にちらつく。
◆『この恋に気づいて』(だにまる)
新時代を彩る至上の美少女体験(帯キャッチ)
瞳が綺麗な絵はえっち。
◆『ゲームの王国』(小川 哲)
クメール・ルージュ時代のカンボジアを舞台にした、不条理と因縁と理想と。
目を背けたくなる苦しい世界に、それでも引き込む何かがある。
◆『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』(小川 一水)
少女と少女の、世界への叛逆を宣言する宇宙ランデヴー。
独自の用語の未知満ち満ちる世界を確かに感じられる筆力。
以上です。
P.S.
2021年雑記――20211231は素数らしいです。
こんにちは、sino(@koubannisin)です。
名義定着してない問題は毎回触れてますが、ユーザーネームとスクリーンネームどっちのイメージの方が強いんですかね。
よく呟いてますが、スクリーンネームは本名のアナグラムです。ユーザーネームの方は『SINoALICE』をパロって「sinOnice」とした上で省略されました。ピアノの語源と一緒のパターンです。
ちなみに、Twitter初めてしばらくの間は浜滋渚と名乗っていて、登録した時にお付き合いしていた人の名前でした。無許可で使ってたらある日ばれて、そこから関係が悪くなって別れたので、名前を変更しました。
年上の収入がある人で、当時私は学生だったこともあって、基本はおごって貰ってたので、日々感謝はしていたんですがね。愛煙家だったのが個人的には玉に瑕でした。
さらに遡ると、登録したとき仮で入力したエクリップスという名前があります。全勝馬の名前、つまりウマ娘ブームの伏線。
さて、名前の話題はこの辺にして、この記事は"ここにタイトルを入れる Advent Calendar 2021" n日目の記事です(無許可)。近況報告とか年末の総括とかしようかなと思いながら激混みの新幹線の自由席で優雅に書いてます。今名古屋。
アドカレの方は、お陰様でいくつか感想とかもいただいてありがたい限りです。内容については特に触れない、ということ以上は触れないでおきます。
さて、今年は社会人3年目の年で、日月の流れの速さを感じます。ジャネーの法則じゃね。
月日は百代の過客ともいいますが、ドナルド・キーンが『奥の細道』の解説で、日本語で書かれた文章に対して「日本人には難しいかもしれないが」みたいなことをいってたことも同時に思い起こされます。文脈をうろ覚えなので機会を見つけて読み直したいですね。
今年を通して何を成し遂げたかと聞かれると、胸を張って答えられることがなく、その時点で今年の評価は低いかもしれません。ちょうど今日読んだ『このはな奇譚』の最新刊で、褒められたりした際に「いや私はこういうところが駄目で全然です」といったようなネガティブな発言をするキャラクターに対して、「それは自己評価が高いことの裏返しだ」みたいな理論が展開されていました(ちょっとニュアンスが違うんですが、徹夜状態で読んだので脳内で整理ができてない……)。自分がそうだとは言わないですが、そういう見方も面白いですね。
そのお話では、褒められたら素直に「ありがとうございます」と返すのがいいよということを言っており、確かに褒めた側からしたらそっちの方が印象が良くなりそうですね。もちろん慎ましさも必要ではあるので、その辺のバランス感覚も大事ですが。
根性論や精神論の隣接領域の話になるかもしれませんが、ネガティブな思想をするよりポジティブな思想をした方が人生楽しくなると思うので、極力ポジティブな話題を広げていこうかと思います。(デバイス工学のテストで電子と陽子のpnを全て逆に書いて、関連部分の点数半分消し飛ばしたことを思い出しました。)
今年の印象的な出来事としては、背が伸びました。
あとは、ポケカをプレイヤーとして始めました。ポケカブームのお陰でカードショップにおいては在庫過多でデッキが5000円くらいで組めるので、非常にリーズナブルに始められるのが良いですね。私はコレクター故のレアリティを上げる癖のせいで、毎回数万円かけてますが……。プロモーション限定のカードなど一部カードが数千円まで値あがっていて採用されるデッキが組みづらいこともありますが、カードゲームの必要悪的要素なのかな……。ウッウロボはポケカのアンラ・マンユです。「ウッウ」ってローマ字で打とうとすると普通には打てないので、日本語においては通常は母音の前に促音って置かれないんだなーと気付いて知見を得ました。
まあ、デュエマの値段からみれば全然安いですね。デュエマを安く始めたいなら赤単速攻をオススメします。第1弾のブレイズ・クローが殿堂候補に挙げられてるのが面白い。大人しく我我我を規制したらいいんじゃないですかね。
ポケカとデュエマを比べてみた印象としては、ポケカプレイヤーの方がコミュ力が高い気がします。他には、ポケカはサプライ(スリーブやプレイマット)を公式のものを使用している人の割合が非常に高いのが面白いです。これに関しては、グッズの展開量などの要因も大きいと思います。
ゲーム性でいうならば、ポケカは相手ターン中に出来ることが全くないので、妨害を考慮しなくて良い点や、エネルギーと進化というシステム上不意を突かれるカードがほとんどないことが特徴的だと思いました。デュエマの様に先3、6打点ノートリ即死とか、意味分からんカード飛んできて負けに傾くということがほとんどないので、なんというか将棋とかのボードゲームに近い印象です(「まるで将棋だな」)。カードプールが2~3年分しか蓄積されないというものそれに拍車をかけてますね。
まあ、どっちも楽しいゲームだと思うので、皆さん是非始めてみてはいかがでしょうか?余ってるカードとかあげるよ。
さて、日時が変わって大晦日の22時頃です。
大晦日さんだけ名称が使われていることに、他の晦日さん方は何を思ってるんでしょうね。
今年他に何かあったかと考えまして、多少は一般人に迎合しようと努力していた気がします。
身に纏うファッションは自体はあんまり変わってないんですが、ファッション雑誌を定期的にみたり、街中で民草がどんな恰好しているかをよく見たりしてました。(ファッション雑誌は昔からよく読んでましたが。)
音楽もアニソンボカロ以外も色々聞きながら作業してたりしてました。
Vtuberのカバーで聴くことが多いんですが、KMNZ、RIOT MUSIC、VESPERVELL、KAMITSUBAKI STUDIO辺りをYouTubeくんのお任せで流してます。まあ、コンテンツがコンテンツなのでジャンルの偏りは認められますが。
他にもインスタ始めてみたり。誰かアカウント特定したりしないかな。
あとは、友だちの遊び人を見習っていろんな人に声かけて仲良くなって色々見聞きしてみたりね。この辺は別途記事にできる内容あるけれど書く気はない。
YouTubeの話が少し出たのでオススメのチャンネルを紹介しておきたい。
いつだかバズっていたので知っている人もいるかもしれないけれど、ゆる言語学ラジオというチャンネルが多々知見を得られて楽しいです。出演者にちょっと癖があるので好き嫌いはありそう。
趣味関係だとsuica_pokecaというチャンネルが、旧裏時代からのプレイヤーがディープな話をしていて面白い。
DirgeさんというロックマンEXEのスーパープレイをひたすら投稿している方も、EXEプレイヤーなら一見の価値あり。
話がとっちらかって来たのでこの辺りで締めることにします。来年の目標とかについては鬼に笑われるので控えます。
あ、20211231は素数じゃないですよ。3で割れるってすぐ分かるよね。
それではあと1時間程度良い年末を。そしてその先のよい新世界を。
紅白歌合戦の東京事変を聞きながら。
ぼくの手は、虚空
その出逢いは、仕事の一環だった。
職務に関連する調査のため、一か月だけインストールしたマッチングアプリ。旧世代の僕は、出会い系アプリと言ってしまう癖が抜けないが。
それは表示される異性のプロフィールを見て、気に入ったら所謂いいねを押し、それに相手が応えたらチャットが出来るという、恐らく一般的なシステムの物だった。
僕の人生に影響を与えることはないであろう人間の表層を一方的に観測出来る、その点はわずかに心が踊るものがあった。
しかし、それは同時にこちらのプロフィールも同様に有象無象の目に晒される。その気持ち悪さを抑えるために、適度に嘘を交えたものを掲載した。完全に出鱈目を書いても良いが、調査という本懐を考えると、そんなくだらないロールプレイにリソースを割くのは極力控えたかった。
あるときふと思い立ち、写真を適当なモデルのような人間にして、年収の項目を8桁ほどにしてみたところ、リアクションが目に見えて増加したのは一言記しておいてもいいだろう。
始めて数日は、目新しさもありきちんとプロフィールも確認していたが、アプリを本来の目的として使っていない僕にとっては、それに大きな意味は無く、ほどなく無作為な選定に移行していった。
毎日ひとりふたりとの会話の場が開放される。予測変換を繋げた定型文の挨拶を使い回す。そこから反応が返ってくるのは数人に一人。それならばそもそも承認する意味を、僕には見いだせない。
会話が始まっても、他人への興味が薄い僕は、画面上でこそ品行方正といって差し支えない応答をしていたが、多くの人間はその虚空を敏感に感じ取ったのだろうか、長くは続かない。
相手からのいいね通知もそれなりに来ているが、煩わしさから確認することはほとんどなかった。
無為に見える活動をしばらく続けていた。
サービスとしての本来の成果は皆無だが、僕の目的は概ね達成されており、予定より早い撤退を検討していた頃に、トーク画面でひとり今までとは少し違う毛色の人間が目についた。勝手な言い草だが、どこか僕に似た虚空な何かが画面越しに感じられたのかもしれない。
ユーザーネームは「K」。僕よりひとつ年下だった気がする。
いつも通りの内容のない会話を始める。
「趣味は」
「好きな物は」
「仕事は」
「最近楽しかったことは」
『NARUTO』の日向ヒナタが好きだと言っていたことだけ覚えている。『日常』の誰かと勘違いしながら会話をしていたから。
――間もなく、「通話しませんか」という一文がきた。時刻は日が変わる頃だっただろうか。
仕事の息抜きにでもなればと思い、LINEを交換する。
その日は1時間くらい通話していたと思う。Kは「自分は、猫だ。人間ではなく猫だ」と言っていた。
取引先に送る資料を書いていたら、寝息が聞こえ始めた。理由はないが仕事が終わるまで繋いだままにしていた。
その日から、毎日の様に、夜になると電話が掛かってくるようになった。だいたい仕事をしていたこともあり、聞き手に回る。
Kは、俗な言い方でのカテゴライズを許してもらえるならば、メンヘラという印象だった。詳細は避けるが、あることから一時は自殺も考えたと言っており、しばしば不安になる言動もあった。
交流を続けていくうちに、少しずつKについて知ることもあった。
よく笑い、どこかふにゃふにゃとしたその声色は、わずかなノイズ越しによく通るものだった。
そして、友人といつものように遊びにいくような感覚で、実際に合う日が訪れる。幸い、僕は、休日は根無し人同等にふらふらとする日々を送っているので、予定を調整するといった手間はなかった。
Kは、僕とは違う県に住んでいたが県境に近く、電車一本でお互いの最寄り駅は繋がっていた。
「秋葉原に行きたい」と言っていた。同時に「不安で怖い」とも言っていた。なにが不安でどこが怖いのか僕には分からないが、Kの最寄り駅に迎えにいくことになった。
一度自撮りが送られて来たので容姿は知ってはいたが、実際に合ったKのそれは、整っているといっても良いものだろう。万人がマスクをするこの時代において、容姿の認識なんてあてにならないかもしれないが。
恰好は、こちらも俗な言い方をすると地雷系に分類されるものだと思う。
マスクでは隠せない目元のメイクは、涙袋を過度に強調している。
モノトーンのワンピースには、所々わざとらしいフリルと、差し色として明るくはないピンクがあしらわれていた。キャラクターで例えるならば『アイドルマスター シャイニーカラーズ』の黛冬優子のような。
首にあったチョーカーが、特に印象に残っている。
Kが「やっぱり池袋に行きたい」と言い出したので、予定は少し変更となった。電車に揺られ目的地に向かう。その間に会話は余りなかった。
改札を降りると人が溢れており、手が自然と繋ながる。
具体的な目的はなかったので、あてもなくサンシャインの周辺に向かう。ゲームセンターや服屋、アクセサリーショップでウィンドウショッピングをする。横目でみたポケモンセンターはいつも通り混雑していた。
この頃には、ずいぶん会話も増えていた。やはりふにゃふにゃとした笑い声がよく通る。
2、3時間ほど歩き回ったころ、Kが疲れたから休みたいとのことで、ネットカフェに入ることになった。場所は、Kが選んだものだ。
僕は、暖かい飲料と冷たい飲料、それにアイスクリームを抱えて部屋に入り、家にはないテレビを見ていた。横ではKが静かに座っている。
程なくしてKが身を寄せてきた。きっと心が弱い人間だったのだろう。
2時間程度滞在し外に出た頃には、ずいぶん辺りも暗くなっており、Kを最寄り駅まで送り届けて別れた。
その後も、何度か2人で色々なところへ遊びに向かった。傍からみたらカップルに見えたかもしれない。実際、目に見える関係性は良好だったはずだ。
そんなある日、友人からのLINEを開いたときに視界の端に違和感を覚えた。トーク画面の一覧を確認すると、Kのアイコンは消え、名前は「メンバーがいません。」となっていた。
Kは、きっと心が弱い人間だったのだろう。
他の連絡先は何も知らない。名前だって知らない。家も知らない。
知っているのは、片手でつかめる程度の断片的な情報だけだ。
残っているのは、送られて来た1枚の写真と、手に残る虚空だけだ。
僕も、きっと心が弱い人間だったのだろう。
この物語は、きっともう続かない――。
この記事は小餅(@gpc_na_fa)主催の "ここにタイトルを入れる Advent Calendar 2021" 5日目の記事です。
カードゲーマのすゝめ 天はカードゲーマの下に人を造らず
こんばんわんわん
sinoです。
知り合いがポケカを始めたので、カードゲーマの先駆者としていろいろ伝えているんですが、それならブログに纏めれば、誰かの助けになることもあるかもと思いまして執筆します。
アドカレのネタにしてもよかったんですが、あんまり興味ある人いなさそうなので……。(当日やる気がなければここのリンク貼っている可能性はある。)
割と専門用語が多くなったので、重要な部分で分からないワードがあればコメントください。
今会社で書いているので、帰ったら画像追加するかも。
書き始める前に私の来歴を以下に羅列。
・デュエマ
2015年のDS期の終わりからrev期くらいに小学生以来復帰。現在6年目。
デッキが50個くらい、一部除きプロモカードをコンプするくらいはまってる。
・ポケカ
SM期に流行ったときに少しやろうとした。
社会人になった頃からサポのSRの収集と環境は追っていて、2021年10月頃にプレイヤー参戦。C落ちまではルカメタをこする人になってる。
・遊戯王
生け贄召喚があった時代にやってた。火あぶりとかデッキに入れてた程度のデッキビルディング能力。
基本ルールは分かるが、スペルスピードとかまでいくと不明。(SSって書くとスペルスピードかシンクロ召喚か分かんなくないですか?)
YouTuberの動画見て、新テーマとか汎用カードはなんとなくわかる。
にじさんじの構築済みをスリーブ目的で買って放置……。
イラストは好きでちょこちょこ気に入ったのを買ってる。
・MTG
なんとなーく知ってる。難しいデュエマって印象。
こっちもちょこちょこコレクトしててプロモfoilの日本版覆いを裂く者、ナーセットのPSA9とかが部屋に飾ってある。
・その他
そ新規カードゲームがでればルールはさらうようにして、体験会とかあれば参加もしたり。(まほエルとか、ゲとか、ビルディバイドとか)
プレイヤーとして活動しているのはほぼデュエマだけになるので、マナー的な部分はもしかするとローカルルールのものもあるかもしれません。
以下目次
・カードゲームの始め方
・周辺準備
・大会に参加してみよう!
・デッキのレアリティを上げろ!(本題)
1.カードゲームの始め方
なにも分からないと思うので既プレイヤーに聞くのが一番てっとり早いです。
ルールについては公式が提供している動画とかサイト読んでみてください。(ルールブック読んでもルールが分からないゲームもあるが……。)
ルールを覚えたら次はデッキ。(三分クッキングみたいなノリで書いてますがそんな簡単に覚えられないと思うので、最低限押さえて実践が良いと思います。)構築済みデッキ的なのを買うのが良いと思いますが、安いのは大体対戦に堪えられないので、デュエマならクロニクルデッキと呼ばれるものや、ポケカならハイクラスデッキと呼ばれる高いものを買ってチューンしていくのがオススメ。
自分で組みたい!という場合は、公式サイトやショップで気になるカードを探してそれを主軸にしていけばいいですが難易度は高い。
廃プレイヤーに声を掛ければ汎用カードとかくれる人もいると思います。だいたい汎用カードはことあるごとに収録されて余るので(フェアリー・ライフとか使ってないので150枚くらいあると思う)。ポケカは特定のカードの依存度が高すぎるのでそうでもない。(私はデュエマやるならデッキでもあげるって言ってるんですが誰も始めてくれません……;;)
周りにプレイヤーがいない場合は、「○○(カードゲーム名) 優勝」とかでTwitter検索して出てきたデッキだったり、YouTuberの動画の構築をそのままコピーしてみるのがいいかな。YouTubeならデッキの使い方もわかる。まあ、カードゲーム経験がない人がソロで始めるのはハードルが高すぎるのであまりオススメはしないですが、新規で始まるとかなら全員スタートが一緒なのでまだやりやすいかな。
2.周辺準備
デッキを組めたとしても、そのままでは始められません。とりあえず必須の要素としてはスリーブ。あれば便利なものとしてはプレイマット。その他カードゲームによってはカウンターなど(ポケカならダメージカウンター(ダメカン)、どくやけどマーカー、コインなど。MTGならライフカウンターやトークンなど)。
①スリーブ
カードを守るものです。他の意味合いとしてはデッキの無作為化、つまり「このカードここに傷があるからあれだな」とか「このカードめっちゃ反ってるからキラカードだな」とかが分からないようにするということです。
スリーブの分類としては、インナースリーブ、通常スリーブ(キャラクタースリーブ)、オーバースリーブが大まかな分け方で、通常スリーブだけあれば無作為化は達成できるので、必須はこれだけです。
いずれも共通する注意事項として、同じ商品でも2つ以上の袋のものを混ぜて使ってしまうと製品の個体差によって「これちょっと短いな」となってカードが特定出来ることがあるので控えてください。
カードゲームによっては何重までと決まっているものもあるので、大会とかに出る場合は注意。(デュエマは三重まで。)
カードゲームのサイズとして、いわゆるミニと呼ばれるもの(遊戯王、バトルスピリットなど)とレギュラーと呼ばれるもの(ポケカ、デュエマなど)があるので、スリーブを買う際は気を付けてください。最初の内は店員に「これ○○入りますかと聞くといいかも」
・通常スリーブ
無地のものとキャラクターがプリントされているものがあります。基本無地の方が安い。無地のものはオーバーやインナーを使わない人が多い。
・インナースリーブ
カードにぴったりサイズのスリーブで、インナースリーブにいれたものを通常スリーブに入れてつかいます。
・オーバースリーブ
スリーブは使っているとすぐ痛むので、お気に入りのキャラクタースリーブを守るのがメインの要素。
②プレイマット
机の上に直接カードを置くと取りづらくなるのでそれを防ぐもの。最近だとデスクマットとして売ってたりする場合もある。
必須ではないですが、あった方がやりやすいんじゃないかなと思う。
③カウンターなど
各カードゲームのルール解説なんかを参考にしてください。大体サイコロで代用可能だと思う。(サイコロで代用する際は、20面とかを使うと安定感がなく事故につながる可能性が高いので6面がいいと思います。)
3.大会に参加してみよう!
ルールも覚えて、デッキも準備して、周辺準備もできたなら大会に参加して色んな人と対戦してみたくなると思います。別にコミュ力つよつよならその辺の人に声かけてフリー対戦で楽しんでもいいです。
それぞれの公式サイトに大会のページがあると思うので、それを調べて近所の大会に出てみましょう。大体参加費が掛かって、お店によって現金いくらだったり、パック1つ購入とかです。パック買う分にはいいですが、単純に参加費取られるだけだと少し懐が痛むので、エントリー前にお店の人に参加費について聞いてからエントリーするのが良いと思います。個人的には現金300円以上だと高いイメージで500円とか言われるとじゃあいいですってなります。もちろんお店の視点で考えれば場所と人件費を提供しているので多少持って行くのは妥当ですが。お店によっては最後に参加賞としてパックを配ってくれたりするので、その辺もヒヤリングするといいかも。
大会ではスコアシートを書かないといけないことが多いので、ペンは持ち歩いておきましょう。
①対戦前後の注意事項(箇条書きします。ものによっては競技度が高い大会での注意事項も含みます。)
・相手がいてこそのゲームなので紳士的なプレイを心掛けましょう。対戦相手に中指を立てたりしてはいけません。
・開始時と終了時は挨拶をしましょう。
・身だしなみは整えましょう。お風呂にははいってください。
・ご時世的にも相手のカードをいきなり触るのは止めましょう。テキストが分からなければ「テキストみせてください(見ていいですか)」と声をかけます。墓地なんかも同様です。
ハンデス(手札破壊)する場合も触れない方が良いです。
・対戦準備が終わったら携帯を見るのは止めましょう。極論、仲間を対戦相手の後ろにたたせて初期手札を送ってもらうとか出来ますし、公開領域(エクストラデッキ的なもの)があるカードならそれについて調べたりもできるので。対戦中に通知でアドバイスとかもできるので、対戦中はマナーモードにしておいてください。
・イヤホンをするのは止めましょう。首にかけるのもあんまりよくないと思います。これもイカサマしようと思えば出来るよねってことです。
・シャッフルは2種類以上の方法を行いましょう。積み込み防止用です。シャッフルの種類についてはまんま「シャッフル 種類」とかで調べてください。ディールシャッフルは比較的積み込みやすいので、ディールで終わらせるのは控えた方がいいです。
・シャッフル時はデッキの底が見えるような位置感でシャッフルしないようにしましょう。
・机より低い位置に手札を移動させないようにしましょう。すり替えなどが考えられるので。
・シャカパチ(手札を音を立てながらシャッフルする行為)は極力控えましょう。特に相手のターンは思考の妨害されてしまう人もいるので。
・山札からカードを持ってこれる系の効果で山札をみたときに、固まってるカードをばらす行為は控えましょう。固まってるのも含めて無作為状態なので。
サーチするカードだけ動かすのがベスト。
固まっていて気になる場合はその後のシャッフルを念入りにする分には問題ないです。
・上記で色々書いていますが相手を疑って掛かるのは止めましょう。
・物体を伴うものなので、ドローをするときにひっついてきて2枚目も見てしまったや、シャッフルするときに弾いて表向きになってしまったなどには寛容でいましょう。(勝ちしか考えないなら追い詰めることもできますが、それが楽しいと思うならそうすればいいと思います。)
・相手に中指を立てたりしてはいけません。
・暴言を吐いてもいけません。
・試合時間は両者に平等に分配されることがベストなので、出来る限りスムーズなプレイを心がけましょう。ただ、早すぎると相手に何しているか伝わらない場合もあるのでよい案配で。
4.デッキのレアリティをあげろ!(宗教の話)
恐らくほぼすべてのカードゲームにおいて、同じテキストのカードでも種類が様々あると思います。(レアリティの違いやシークレットバージョン、プロモなど)
デュエマだとテキスト使うだけなら200円くらいだけど、30万円くらいするカードも存在したりします。
さて、少し話題は変わりますがポケモンゲームにおいて3値というものがあり、同じポケモンでも強さが違うのは有名な話だと思います。具体的には種族値(ポケモンの種類ごとの能力の設定)、個体値(それぞれのポケモンごとの才能のようなもの)、努力値(それぞれのポケモンごとの経験の量)の3つでこれはカードにおいても存在します。
種族値はそれぞれのテキストの純粋な強さですね。カードパワーと言われます。
個体値は先ほど言ったようにレアリティのことです。レアリティが高いものほど強くなります。
努力値はなつき度みたいなものですね。使い込むほど必要な時に引けて実質的に強くなります。アニメの主人公が必要な場面で必要なカードをドローできるあれですね。
僕はヘブンズ・ゲートのデッキで大体どのカード引くかなんとなく分かります。(無意識下で作為化が起こっているイカサマなのでは?)
ということで、種族値と努力値はあまり気にしなくてもいいですが、やはり個体値は妥協できなくなるわけですね。「レアリティを上げてから、目に見えて勝率があがりました!」「レアリティを上げてみたところ、冷え切った夫婦仲がみるみるよくなって、家族がふえました!」など絶賛の声多数です。
信じてない人は一回だまされたと思って、レアリティを上げてみてください。モニタの前で批判だけしている人間は何にもなれないよ。
さて、ちょっとだけ真面目な考察をしておくと、レアリティを上げる人はそのデッキを使い込んでたりそのカードをやりこんでいるので、強い人が多いという可能性はあります。(生存者バイアスみたいなものですね。)
また、非常に効果なカードを使うことで、対面が動揺してプレイミスが発生するという可能性もあります。意図的にやると非紳士的行為かもしれません。
高レアリティのカードは視認性が高いものが多いので(そうでないものもある)、円滑なプレイに繋がり、思考リソースをプレイそのものに割ける割合が高くなるということもあるかもしれません。
重要なカードだけレアリティを上げて視認性を上げて円滑なプレイを実現するというテクニックもあります。(主にポケカの文化だと思います。)
※カードの種類に関する細かなテクニック
基本的にデッキ内のカードのバージョンは揃えた方が相手に与える情報量が少なくなるので、突き詰めていくならば極力揃えた方が良いです。
例えば、相手に見せてカードをサーチして、そのカードを使うときに手札に元からあった別バージョンの方を使ったとすると、相手にもう1枚手札にあるという情報を与えることになります。また、同様に何らかの効果で墓地などにあるそれらが非公開領域(山札など裏向きの状態)に戻って再度手札に加わって使用する場合でも、バージョンが別だった場合は、まだ該当する非公開領域にあることがわかります。
逆に、デュエマなどの山札の内容を確認する手段が乏しいカードゲームにおいては、あえて別バージョンを使うことで、山札に戻ったカードと引いてきたカードが同じかどうか判別してプレイを決めるというテクニックもあります。
更に細かい観点でいうと、相手がばらばらのバージョンを使っている場合は、手札に別バージョンで複数枚合った場合恐らくレアリティの高い方から使うプレイヤーの方が多そうなので、ノーマル版を使ったのならもう1枚手札にある確率が少しだけ下がる可能性を考慮できたりします(逆手にとることもできますが……)。これは麻雀で白發中をどの順できるかみたいな話ですね。リュウイーソーを考えて發からきる人が少しだけ多いかも……みたいな。
だいぶディープな話になってきたので、この辺で終わりにします。気になることとかあればコメントいただければ、加筆または新規執筆します。